たのしい教師生活

高校教員6年目、地歴公民科担当。「たのしい」教師生活にするべく日々奮闘中。

【小ネタ】国民国家の形成過程

日本史の近現代(明治政府)だとか、政治・経済の「国際社会の形成」あたりで、国民国家とは何か、という話が出てくる。

 

国民国家」という抽象的な概念を納得してもらうための説明として、私は2つ用意している。「私たちは『日本人』である、と言うのはなぜか?」という問いを納得してもらうためのものである。

 

1)日本での災害、海外での災害・・・何がちがう?

「**県に住む私たちが、『熊本県で大地震が発生した』という報道を耳にしたとする。そのときは心が痛んだりたとえば募金しよう、と思う人が多いはずだ。一方、『トルコで大地震が発生した』という報道を耳にしても、我々の大多数はさして興味・関心を示さない。この違いはいったいなぜだろう?」

→国家の一員としての帰属意識(国民的アイデンティティ)が、無意識のうちに刷り込まれていることを自覚してもらう。

 

2)「日本語」って何?

国民国家が形成される過程では、言語を標準化する、すなわち共通語をつくることが行われる。日本でいえば、共通語、NHKのアナウンサーが使っているような言葉への統一が行われる。たとえば、日本全国でみんなそれぞれの地域の言葉である方言を話していたら、どういうことが起こるだろう?次の音声を聞いて想像してみよう。」

 ラジオ体操第1「ウチナーグチ編」を流す。すると、生徒から「これ、何語?!」「数字の言い方が違う!」など様々な感想が出てくる。それらをていねいに拾っていく。

「いま、『これ、何語?』という感想を漏らした人がいたが、おそらく明治時代の人々もそう思っただろう。自分の知らない・わからない言葉を話している人々とはコミュニケーションが成立しづらくなるのは、英語を勉強している君たちなら容易に想像がつくはずだ。だから、各地の方言が残ってしまうと、『一つの国家』という意識にはなりづらい。だからこそ、共通語を設定したのだ。」

→余裕があれば、国定教科書の「サイタ、サイタ、サクラガサイタ」の話とか、沖縄の「方言札」の話もするが、なかなかそこまでの時間的余裕はない。

 

 

ラジオ体操第1 ご当地版

ラジオ体操第1 ご当地版