たのしい教師生活

高校教員7年目、地歴公民科担当。「たのしい」教師生活にするべく日々奮闘中。

2019-01-01から1年間の記事一覧

【小ネタ】国民国家の形成過程

日本史の近現代(明治政府)だとか、政治・経済の「国際社会の形成」あたりで、国民国家とは何か、という話が出てくる。 「国民国家」という抽象的な概念を納得してもらうための説明として、私は2つ用意している。「私たちは『日本人』である、と言うのはな…

「イスラーム」の授業

「現代社会」の授業で、イスラームを1時間で説明するには、、、というので少し悩んでいる。 要は、どこに重点を置くか、ということだ。 最初に提示する「フレーム」としては、「イスラームは、『型』を重視する」というところか。 授業のメインでは、『クル…

【倫理】聖徳太子の思想

大学入試を考えれば出題頻度はそんなに高くないので飛ばしたくなるところだが、、、 ・日本思想史においては聖徳太子の仏教理解から話が始まることが多い・生徒も小中学校の授業で馴染みがあるので上手くやると授業に乗って来やすい・11月の見学旅行で関西…

終わり良ければ

学校祭が終わって、今日は振替休日だった。 学校祭で失敗するのも人生経験のうち、とは頭ではわかるし生徒たちにも言うのだが、やはり失敗はしたくない(笑) 案の定いろんなこと(というか人間関係のいざこざ)があって「こりゃ参った」という状況にも陥っ…

修正して臨む

いま、「現代社会」の授業は青年期をやっている。 その中で、欲求不満への対処という話が出てくる。その中で必ずやるのがフロイトの提唱した防衛機制についてだ。 欲求不満が発生した時の対処の方法は「1)合理的解決、2)近道反応[八つ当たり、やけ食いな…

デューイとの再会

「コンピテンシー・ベース」の教育を考えるなら、デューイを読めばよいと言ったのは誰だったか。 学部生以来で『学校と社会』を読んでいる。 高校倫理では、デューイはプラグマティズムのところで出てくる。その知識もあってか、学部生の時よりスラスラ読め…

ピタゴラス音律

今日の「現代社会」は、 1)前回視聴したNHKスペシャル「その時夫婦は」の感想を紹介。 ・出生前診断という技術への懐疑(障害を理由とした人工妊娠中絶の是非) ・自己決定権の尊重(夫婦で話し合ったのだから、その結論に外野がとやかく言うべきではない…

黄金比

・今日から授業が再開。連休明けだったが、連休に入る前と様子は変わらない。 ・「政治・経済」は日本国憲法の三大原理。「ルールが定められるということは、現状がそのルールと反対だということだ」ということで、大日本帝国憲法との比較を交えて。生徒たち…

11連休

・ゴールデンウィークは、世間様より1日多い11連休だった(授業参観を日曜日に行ったので、その振替)。部活を全てオフにするという決断を下し、一生に一度しかないであろう11連休を満喫した。 ・前半は、センター試験の倫理の過去問を解くこと、丸山眞…

何もない休日

・金曜日は歓迎会。やはり疲れていたからか、酔っ払っていささかはしゃぎすぎた。次の日の部活を休みにしておいて、正解だった。 ・土曜日は起きて寝て、を繰り返し行動開始は夜の6時から。この1日で少しはリフレッシュできた。むしろ、夜6時までグダグダ…

1学期開始

今年度は、月曜日スタート。 始業式、入学式、学級開き、年度当初の学力テスト、そして授業。 クラス替えもあったので何とも目まぐるしい毎日だ。 職員室では「今週長いな…」との声が溢れている。教員がそう思うということは、子どもたちもそう思っているだ…

春休み後半

春休み前半は、母校の定期演奏会、中学校の恩師の退職記念コンサート、そして東京でのNコン課題曲講習会と合唱三昧だった。 後半(と言っても1週間だが)は、新年度の準備に忙殺されることになる。 授業は、今年度は倫理2単位1クラス、政治・経済3単位2…

春休みが一番楽し

修了式・離任式が終わり、春休みに入った。 春休みは、気分が前向きになる。「去年はできなかったけど、今年ならできる気がする」という(根拠のない)自信が湧いてくる。 このポジティブさは、1ヶ月後には雲散霧消しているだろう。「これがあと1年続くの…

支持率

「教師は内閣総理大臣のようなものだ。内閣の支持率が100%はあり得ない。」 中村健一『策略ーブラック授業づくり つまらない普通の授業にはブラックペッパーをかけて』明治図書, 2017, p.110 いよいよ年度末、クラス替えがどうなるかというのが子どもた…

板書案型指導案

来年度の授業改善に向けていろいろ検索している内に、「板書案型指導案」というのを見つけた。 http://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cmsdata/c/0/9/c09b1410329a2668b208fd359302bdd7.pdf この「板書案型指導案」なら、日常でもできる気がする。 というのも、私…

2次試験

各予備校のホームページで、国公立大学の2次試験の解答速報が行われている。 1年前、担任していたクラスの生徒の2次試験に付き添ったのがもう遠い過去のようだ。 いま1年生の担任を持っているが、いわゆる「新テスト」1期生になる。 「新テスト」だけで…

なぜ太字になっているのか

テスト期間は早く帰って本を読むチャンス。今回はハヤカワノンフィクション文庫から数冊ピックアップ。 日本‐呪縛の構図:この国の過去、現在、そして未来 上 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 作者: R.ターガートマーフィー,仲達志 出版社/メーカー: 早川書…

「その列車には、他の人も乗っていたのですか?」

「つまり歴史の授業とは、私がそれまでやっていたこと、重要事項を具体的に解説し、歴史の筋道を分かりやすく図解ふうに板書して、生徒はノートをとるということではない。歴史の中で生きた人間の姿を授業の中に持ち出すことだ。」(安井俊夫) 『新版 中等…

「明後日の思想」

堀裕嗣氏の著作には毎回ハッとさせられる記述があるのだが、その中でも自分に最も影響を与えているのが「明後日の思想」である。 「あの失敗があったからこそ、いまの僕がある。あの経験は必要だったんだ」 三年後、五年後、教師を続ける自分は、こんなふう…

コルホーズとソフホーズ

コルホーズ:ソ連の第1次五カ年計画から推進された、集団農場のこと。 ソフホーズ:ソ連の社会主義農業の経営形態の一つで、国営農場のこと。 (世界史の窓の用語集より引用) ある方のfacebookの投稿を見ていて、ふと思った。 「コルホーズとソフホーズ、…

修論のこと

このブログを更新することなく1月が終わってしまいそうなことに気づき、慌てて更新することにした。 この1ヶ月で一番大きな出来事は、修士論文発表会だ。 柱は2つあって、一つは「現代社会」という科目の設立当時の「野望」、それがいかにして「敗北」し…