たのしい教師生活

高校教員7年目、地歴公民科担当。「たのしい」教師生活にするべく日々奮闘中。

入学式 保護者参加なし

文部科学省からの通知を踏まえると、入学式は卒業式同様保護者参加なしとなるようだ。


しかし、卒業式に保護者参加なしということと入学式に保護者参加なしということでは、その意味がまったく異なる。


入学式では、教務部長や生徒指導部長からの説明がある。たとえば義務教育と違って欠課時数によっては履修不認定があり得るとか、、、入学式は、学校から保護者に重要な情報を直接伝える貴重な機会だ。


そして、入学式にしか姿を見せない保護者がいる…特にいわゆる「困難校」では。そういう意味では、入学式というのはなかなか連絡がつかない保護者と担任・学校が「つながる」機会でもある。


別に「フツー」の保護者であっても、PTA総会などに積極的に参加するとは限らない。入学式以外では保護者面談…多くても年2回ぐらいしか会う機会はない。

だから、自分がどういう教師なのか、どういうことを大切にして子どもたちに接していくのか、これを直接伝えられるのは入学式しかない。「百聞は一見に如かず」で、入学式でその場にいる保護者に語る方が、学級通信で語る(もちろんこれも大事な要素だが)よりも絶対にいい。


それに、保護者は自分の子どもの「担任像」を子どもから伝え聞いた情報で形成していく。イヤな想像だが(そしてよくある話だが)、もし子どもが自分にとって都合のいい情報しか保護者に言わなければ、「自分の子ども=我が家にとっての敵」という担任像が形成されてしまう。

だが、入学式で直接保護者に語りかけていれば、「担任像」はもう少しマシなものになるかもしれない。


こういう具合で、入学式には相当な意義がある。入学式に保護者が参加するのは、ただ祝うためではないのだ。入学式に保護者が参加できないのは、いろんな意味で「痛恨の極み」だ。


次年度の学級経営・学校経営は、相当な困難が出てくる…そんな予感がしてしまう。